解説文 |
第31回日事連賞優秀賞(小規模建築部門)表彰理由:うって変わって都心の40坪ほどの正方形の敷地に7戸の賃貸住宅を成立させるギリギリの提案です。賃料の経済条件や窓先空地の法的条件といった厳しい条件をクリヤーするものとして5階建て相当の階に12枚の床面をスパイラル状に連続させ、各住戸のボリュームを階にとらわれることなく割り当て、その結果、一住戸は2つのスキップする部屋の床があり、異なった方位に開口部を持ち、一面は前面道路に面するというアイデアが生み出す住まいの場です。建築設計の面白いところは条件が厳しくなると様々な発見があるというところだと思います。ここでも、床下のトランクルームや、2つの部屋の階高のリズムなど、単にスラブを重ねた一般の賃貸住宅に見られない場のニュアンスが生み出されています。
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