解説文 |
文系・理系のあらゆる学問を融合的に結びつけ、地球環境について研究・議論し、人類の進むべき方向を見出すための研究機関である。研究・実験活動を行う「地球研本館」と研究者の宿泊施設「地球研ハウス」から成る。世界中から集まる研究者が自然に交流・議論が起きる空間を作ることを目標とした。間仕切のない大空間の研究室、偶然の出会いを生み出す回遊動線と中庭、アットホームな交流の場となる地球研ハウスのラウンジ等いたる所に交流空間を具現化した。外装は、瓦屋根・焼杉板等の伝統的な材料を使用し、里山の緑の中に建物が佇む日本的な風景を作り出した。コンピュータ制御された自然換気・調光システムを導入し、空調負荷・照明負荷を約40%低減した。地球環境を研究する施設にふさわしい省エネ建築である。
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