解説文 |
在宅看護の難病を抱えた子どもと家族が、残されたかけがえのない日々を、当たり前に過ごすという、あまり例のない建築計画としては難しいテーマである。6つの家型が曲がった道でつなぎ合わされ、そこにさまざまな居場所が生まれ、またそれが隣の公園へと延びてゆくという、オープンエンドで開かれた建築の造られ方は新鮮な建築的アイデアである。レッドシダーの家型の輪郭を抽象的に見せ、公園に立ち並んでいる様子も楽しく、そこに設計のディテールの工夫も凝らされている。民間の善意によって支えられているこうした活動が、地域社会とつながり、人々の支援を訴えかけるためには、街の中で魅力ある姿であることは重要であろう。
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